スチュワードシップ・コードについて

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日本版スチュワードシップ・コードの受け入れについて

2023年2月1日更新

ジャフコ グループ株式会社(以下「当社」)は、未上場の有望企業を発掘し、その成長を持続的に支援するベンチャーキャピタルとして、日本版スチュワードシップ・コードの趣旨に賛同し、この受け入れを表明いたします。

当社は、「挑戦への投資で、成長への循環をつくりだす」というパーパスおよび「新事業の創造にコミットし、ともに未来を切り開く」というミッションのもと、「CO-FOUNDER」を企業アイデンティティーとして掲げ、事業の構想段階から起業家とともに歩み、事業の成長と企業価値の向上にコミットしております。

このパーパス/ミッションを実現する中で、当社は、日本版スチュワードシップ・コードにおける、投資先企業の価値向上や持続的成長を促すことにより、顧客・受益者の中長期的な投資リターンの拡大を図ることを目的とした「スチュワードシップ責任」を果たしてまいります。

日本版スチュワードシップ・コードの各原則に対する当社の考え方は以下のとおりです。

原則1
機関投資家は、スチュワードシップ責任を果たすための明確な方針を策定し、これを公表すべきである。

当社は、ファンド(投資事業組合)の運用者として、ファンド出資者から資金をお預かりし、各ファンドが満期を迎えるまでの運用期間内に、その利益を最大化する責任を負っております。
また、世の中に必要とされる新しい技術・サービスを発掘し、それを起業家とともに事業化し、よりよい社会を実現することは、私たちの使命です。こうした使命を、私たちの日々の投資活動を通じて果たしていくことが、社会のサステナブルな成長に貢献するものと確信しています。

当社が運用するファンドの投資対象は、設立して間もないベンチャー企業や第二創業として再成長に挑戦する未上場企業です。これらの企業の中には、何らかの社会課題をビジネスチャンスと捉え、その課題を解決すべく、革新的なビジネスモデル、技術力、製品・サービスを武器に、成長性豊かな市場を切り拓き、将来性が大いに期待される企業も多く存在しています。

当社は、成長分野を見据えて、こうした有望企業を発掘し、多面的な評価のうえ厳選して投資を行っております。さらに、投資先企業の経営に深く関与し、積極的に成長を支援することにより、その成長・発展のスピードを加速させてまいります。こうして、投資先企業の企業価値向上を図り、ファンドの利益の最大化に努めていくことで、ファンド出資者に対するスチュワードシップ責任を果たすとともに、サステナビリティを巡る課題解決にも貢献してまいります。

原則2
機関投資家は、スチュワードシップ責任を果たす上で管理すべき利益相反について、明確な方針を策定し、これを公表すべきである。

当社は、ファンドの運用者として、投資事業組合契約に基づき、投資判断を含むすべての業務を執行する権限を有しておりますが、利益相反が生ずるおそれがある場合は、公平性に十分に配慮したうえでこれを適切に管理し、ファンド出資者の利益を最大化いたします。

当社の業務において、利益相反が生じるおそれがある場合の対応方針として、例えば下記のようなものがあります。

当社が運用するファンドには、当社自らも一定額を出資しております。未上場企業に対する投資は、これらのファンドにより行っており、当社自身は原則として企業に直接投資いたしません。こうしてファンドと当社の利害を一致させることで、利益相反の可能性を排除いたします。また、当社と当社が運用するファンド間の取引、および当社が運用するファンド間の取引は、原則として行いません。

止むを得ずこうした投資や取引を行う必要が生じた場合には、投資事業組合契約および適用法令の定める要件を遵守し、当社取締役会(過半数が独立社外取締役で構成されています。)での承認や、ファンド出資者の代表で構成されるアドバイザリーボードの助言を受けるなど、適切なプロセスを通じて関係者間の公平性を確保いたします。

原則3
機関投資家は、投資先企業の持続的成長に向けてスチュワードシップ責任を適切に果たすため、当該企業の状況を的確に把握すべきである。

原則4
機関投資家は、投資先企業との建設的な「目的を持った対話」を通じて、投資先企業と認識の共有を図るとともに、問題の改善に努めるべきである。

原則5
機関投資家は、議決権の行使と行使結果の公表について明確な方針を持つとともに、議決権行使の方針については、単に形式的な判断基準にとどまるのではなく、投資先企業の持続的成長に資するものとなるよう工夫すべきである。

ポートフォリオの流動性が低いベンチャー投資やバイアウト投資の成果は、投資先企業への経営関与により、いかにその企業価値を高めるかに大きく左右されます。それは、上場株式投資の場合より顕著と言えます。

当社の運用するファンドの投資対象であるベンチャー企業の多くは、その成長性が期待される一方で、収益基盤が確立されておらず、社内体制は脆弱であり、情報開示も十分には行われておりません。そのため、投資先企業における重要な会議への出席はもとより、日頃から投資先企業の経営陣、従業員その他の関係者との対話や情報交換等を通じて、投資先企業の状況把握に努めてまいります。

また、投資先企業の経営陣との真摯で率直な対話を深めることにより、経営に関わる課題やリスクを共有し、経営陣とともに課題の解決に取り組みます。さらに、企業の成長ステージに応じた事業支援を行い、その成長を促進し、企業価値の向上を図ります。

議決権の行使は、上記のような投資先企業との対話を積み重ねたうえで、投資先企業からの提案がファンドの利益に合致するかどうかを見極めて行います。

なお、投資先企業の大多数が未上場企業であるため、議決権行使の結果については公表を控えさせていただきます。

原則6
機関投資家は、議決権の行使も含め、スチュワードシップ責任をどのように果たしているのかについて、原則として、顧客・受益者に対して定期的に報告を行うべきである。

当社は、ファンド出資者に対し、定期的なレポートの送付や年次総会等により、ファンドの運用状況や投資先企業の業績・見通しについて報告しております。こうした機会を通じて、当社のスチュワードシップ活動についても、ファンド出資者に適宜報告いたします。

原則7
機関投資家は、投資先企業の持続的成長に資するよう、投資先企業やその事業環境等に関する深い理解のほか運用戦略に応じたサステナビリティの考慮に基づき、当該企業との対話やスチュワードシップ活動に伴う判断を適切に行うための実力を備えるべきである。

ベンチャー投資やバイアウト投資においてスチュワードシップ活動を適切に行うには、新しい事業分野・成長市場に対する知見や洞察力、企業分析における専門知識のほか、企業および事業への深い理解力、企業を成長に導く戦略性と実行力、リスクに対応する危機管理能力などの幅広い能力が求められます。

当社では、投資担当者が、投資先企業の経営に深く関与する経験を重ねる中で、こうした能力をより高めていくよう努めております。

また、当社では、投資部門に加えて、投資先企業のデューデリジェンス、事業開発や管理体制整備を支援する専門部署をそれぞれ設置し、投資活動や投資先企業の価値向上支援を多面的に実施しております。

こうして培った経験やノウハウを組織的に共有・蓄積することで、より効果的な成長支援を行う仕組みづくりに取り組んでまいります。

なお、投資先企業の大多数が未上場企業であるため、日本版スチュワードシップ・コードの各原則(指針を含む)の実施状況の自己評価については公表を控えさせていただきます。

原則8
機関投資家向けサービス提供者は、機関投資家がスチュワードシップ責任を果たすに当たり、適切にサービスを提供し、インベストメント・チェーン全体の機能向上に資するものとなるよう努めるべきである。

当社は機関投資家向けサービス提供者ではありませんので、本原則は当社には適用されません。

以上