【What's 株式会社ギフトモール】
「MAKE MORE SMILES~世界により多くのスマイルを。」をPurpose(存在意義)に、「The World of Giftization~テクノロジー・データの力で世界のすべてをギフトで満たす」をVision(実現したい世界・未来)に掲げ、新たなギフト体験創造に取り組む2014年創業のテクノロジー企業。約78万点以上のソーシャルギフト商品、10万点以上のパーソナライズギフト商品を扱う「Giftmall(ギフトモール)」および専属バイヤーによる厳選ギフトを集めた「Anny(アニー)」、お祝いイベント特化レストラン予約サービス「Annyお祝い体験」等を運営。
創業:2014年8月 / 10年目、従業員数:約86名、累計調達額:約65.7億円 / シリーズB調達時
※記載の内容は2024年11月時点のもの
スタートアップの壁 - ギフトモール編。
スタートアップが直面する「壁」について、今回はギフトモールにお話を伺いました。
これまでに動画でお届けした5つの内容の総集編としてご覧ください。
スタートアップの壁
「自分たちの描く未来図を最速で実現する-M&Aで成長する秘訣とは?」
<出演者> 代表取締役社長 藤田 真裕
慶応義塾大学在学中、リサーチコンサルタントやモバイルサイトの立ち上げ運営に従事。その後、株式会社リクルートにて、経営企画・事業戦略立案・子会社の設立・予約プラットフォームの立ち上げ後、グローバル本部でASEANにて新会社設立やRecruit Global Incubation Partnersにて欧米の投資戦略の策定等に携わる。自身でコンサルティング会社・飲食店経営会社・メディア会社の3社を設立。その後バイアウト・会社統合をし、ギフト領域No.1を志向しサービスを展開。
創業への軌跡とビジョン形成
藤田社長は、新卒でリクルートに入社し、2年目から事業家として会社を起こしました。様々な事業に携わる中で、「人生をかけられる事業」を模索し、その中で、ギフトの領域が持つ幸せを広げる力に注目し、ギフト市場のマーケットリーダーとして、市場を牽引することを目指して創業を決意し、2014年にギフトモールを創業されたと語っています。
会社のパーパスは「MAKE MORE SMILES~世界により多くのスマイルを。」です。この理念は、サービスを通じて社会に笑顔を広げたいという想いを基に、テクノロジーとデータを活用し、ギフト市場の革新に挑戦していると語っています。
また、ビジョンとして「The World of Giftization」を掲げています。「Giftization」とは、ギフト化=体現価値を加えていくと定義して、お客様に最高の体験を提供し、お客様の満足度を高めることを目指してビジネスを展開しているとのことです。
創業初期からグローバル展開を視野に入れた藤田社長の戦略は、まずは各国においてデータを集めていくことを重要視していたため、データを活用したランキング形式のプラットフォームを各国に提供することを共通基盤として設定し、コンテンツはローカライズすることで各領域に進出できたと述べています。
大量にデータが集まってきた後、そのデータを元にギフトを提供するECの決済プラットフォームに繋げていく戦略を描いており、そこではM&Aを活かしてグローバル展開することも考えていたとのことです。
M&Aを活用した成長戦略
藤田社長は、M&Aを「目指す未来を最速で実現するための手段」と位置付けているそうです。
創業当初から、グループ全体の価値総量を最大化する選択肢の一つとしてM&Aを検討し、M&Aによって事業成長を加速させる戦略を描いていると語っています。
M&A後に意識していることは、企業文化の融合・ガバナンス・コスト削減など、様々な課題をどう共通化するかを会社ごとに思考しているそうです。
特に、早期に成果が出る「クイックウィン」を達成することが重要だと考え、モチベーションアップのためにも短期間で成果が期待できる仕事を優先的に取り組むことを心がけているとのことです。
M&Aを通じて、異なるバックグラウンドを持つ会社が一つの目標に向かって進む点は非常に面白い世界観だと感じているそうです。また、藤田社長は「我々に足りないソリューションを集約しながら群として進む世界観を目指しているので、今後もM&Aを活用していきたい」と述べています。その詳細や意気込みについては、ぜひ動画をご覧ください。
<「自分たちの描く未来図を最速で実現する」の動画はこちら >
プロダクトの壁
「スタートアップは熱量と信念-本気のプロダクト開発とは?」
<出演者>
金澤永治 GiftmallカンパニーBizユニット長
出版社で編集部、進行管理、webコンテンツ立ち上げなど4年経験。その後、株式会社ぐるなびへ。1年目に年度全国新人優秀賞を受賞。新規加盟店営業のチームリーダーとして18ヶ月連続目標達成。2015年株式会社ギフトモールに参画。
坂本典大 GiftmallカンパニーEngineeringユニット長
新卒で株式会社ミクシィに入社し、SNS機能の大規模な設計変更や、つぶやき機能のプロダクトオーナーを経験。その後、個人でiPhoneアプリの開発/運用を行い、3本のアプリで累計100万DLを達成。2015年よりLUCHE HOLDINGSに入社、1年ほどシンガポールで勤務したあと帰国し株式会社ギフトモール 社員として日本で勤務。
初期のプロダクト開発で直面した困難
ギフトモールの初期のプロダクト開発で難しかったのは、性別や年齢の異なる相手に適切なギフトを提案するためのデータ活用機能の構築だという。蓄積したユーザーデータを活用する方法を模索し、小さなゴールを設けながらシステムを形にしていったとのこと。エンジニアと経営陣が顔を突き合わせ、議論を重ねながら進めていく地道な努力が求められました。
また、ビジネスサイドとしては、ギフトに特化したプラットフォームのサービスがほとんどなく、ECでギフトを贈る文化がなかったことで新規の顧客開拓でも苦労があったと語っています。
信念と熱量で困難を乗り越える
こうした困難を乗り越えられた背景には、メンバー全員が共有する「MAKE MORE SMILES〜世界により多くのスマイルを。」というパーパスや経営陣含めた熱量が大きかったそうです。ギフトがもたらす「贈る人ともらう人が笑顔になる」という価値を信じ、その実現に向けて一致団結する熱量が、ギフトモールの成長につながったという。
また、「やればできる」「信念徹底」など信じる力や、大きな目標を小さな段階に分けて達成していくアプローチも、挑戦を乗り越える上での重要な要素だったとのこと。今後は、モノだけじゃなくて、コトやトキのギフトの拡充やギフトの文化やあり方自体を変えていけるようなチャレンジをしていきたいと語っています。
ぜひ動画をご覧ください。
<「プロダクトの壁」の動画はこちら >
M&Aの壁
「事業計画を作るより圧倒的に大事なコトとは?-ビジネスを伸ばすM&Aの考え方」
<出演者>
CMAO・CIO・コーポレート統括本部 企画総務部長 田中 秀樹
大学卒業後にマッキンゼー・アンド・カンパニー・ジャパン、ベインキャピタル・ジャパンLLCで経営戦略、中期経営計画立案、企業投資、投資先企業の業績改善に従事。その後PwC Japanグループで一貫してM&A業務に従事し、日豪において数千億円規模の案件を含む50件超のM&Aをリード。スマートニュース株式会社では全社の事業計画立案や経営管理、買収の実行および買収後の経営統合に従事。2022年12月ギフトモールに入社。
M&Aの壁とギフトモールの挑戦
ギフトモールは、日本およびアジアでナンバーワンのギフトカンパニーを目指し、中長期的な事業方針に基づいてM&Aを推進してきました。これまでの取り組みでは5事業と3社をM&Aしています。
1番大変だったことは、M&Aで参画していただいた会社と共に、どうやってグループ全体で全体最適を実現していくかだったと語っています。これまで参画していただいた会社は10〜20人規模ですが、創業者の方のカリスマ性や、カリスマ性から派生されるそれぞれのカルチャーを持っています。
そのため、その会社のカラーを残しながら、一方でグループ全体としてのカルチャーもすり合わせつつ、時間をかけてグループ全体として同じ方向を目指して動ける様になるというところが1番大変であり、そこがM&Aの鍵になるとのことです。
その壁を乗り越えた要因は、無理やりカルチャーを馴染ませようとしなかったことだそうです。
カルチャーが共存し合う点もグループ全体の強みだと考えているため、グループインした会社の経営陣と藤田社長で、うまくコミュニケーションを取り合いながらどこまで任せるか、統一するかを決めていくことが大事であると語っています。
具体的に言うと、コーポレートガバナンスの部分は統一しますが、一方で統一しなくてもいいゴールに対する話であれば、各社の方針を尊重しようということで対応を任せているケースもあるとのことです。
成功の鍵は、中長期視点と冷静な判断力
ギフトモールがM&Aをうまく取り入れられている理由は、藤田社長のM&Aに対する考え方に柔軟性があるからだと田中さんは語ります。
M&Aを上下関係ではなく並列関係として共存成長する考え方を持ち、会社としての多様性を尊重しているからこそ強みにもなると考えているそうです。また、グループインしていただく際は、こうした共存成長する関係に賛同していただけるかどうかも重要とのことです。
スタートアップがM&Aを成功させるための秘訣は2つあると田中さんは語ります。
1つ目は中長期的な事業方針をしっかりと作り、その上でM&Aも中長期的に進めていくことが大事であること。短期的な視点でM&Aを活用して成長しようとすると、無理をしてしまう可能性があるため、10年以上の長期的視点で捉え、参画していただきたい会社を探し、コミュニケーションをとってつながりを作ることが重要であるそうです。
2つ目は、スタートアップに限らず無理にM&Aを進めないこと。途中までM&Aの話が進んでいたとしても、結論としてお互いにとって良くないと判断したその時にしっかりとブレーキを踏むことが大事であると言う。「Go」と「No Go」を最後まで客観的に判断できることがとても重要とのことです。
M&Aの成功の秘訣を知りたい方は、ぜひ動画をご覧ください。
<「M&Aの壁」の動画はこちら >
組織の壁
「フルリモートでも熱量が高い組織を作るには?-想いを伝えるカルチャー醸成」
<出演者>
コーポレート統括本部人事部長 西村 桃
新卒で株式会社リクルートに入社。『ゼクシィnet』や『ゼクシィ』のプロモーションサイトなど、数々のメディアプロデュースに携わる。2年間のアメリカ移住を経て帰国後、ベビー関連企業に入社し商品企画、マーケティングを担当。2019年にギフトモールに参画。人事業務全般を担当。
リモートワーク下での組織作りと課題への対応
ギフトモールは創業時から、「組織を作ること」よりも「同じ志を共有し、同じ方向を向くこと」を重視してきました。2019-2020年頃、M&Aや新規メンバーの参画により組織が拡大し、リモートワーク環境下でのコミュニケーションや共通言語の必要性が課題として浮上したそうです。
これらの課題に対し、まず戦略をより明確に共有するためのロードマップを引くようにしていきました。そして、パーパス・ビジョン・ミッション・バリューの再策定をふまえたコーポレートムービーの作成や企業サイトをリニューアルするなど、社内外に発信を行ったそうです。また、中途採用で入社された方が、ギフトモールで業務を進めるためのガイドラインの整備をしたとのことです。
他にも、採用段階でビジョンに深く共感していただけるかどうかを重視したり、半期に一度行われる130人をオンラインで繋ぐキックオフミーティングでは、経営陣が将来のビジョンをしっかりと共有するなど、組織作りを目的とせず、情報共有やゴールの明確化を意識することで、自然と組織の一体感が生まれたそうです。
カルチャー醸成と「ウォームテックカンパニー」の実現
リモートワーク下でのカルチャー醸成の秘訣は、主に2つあると西村さんは語ります。
1つ目は、丁寧なコミュニケーションの重視です。Slackなどのツールでは意図が正確に伝わらないことがあるため、丁寧なコミュニケーションを心がけているとのことです。。
2つ目は、個人の「熱量」を維持するための仕組み作りです。日々のミッション達成度を振り返る機会を設けるなど、会社が積極的に仕掛けや取り組みを行うことで、メンバーのモチベーション維持を図っていると言います。
さらに、ギフトモールは「ウォームテックカンパニー」という社内タグラインを掲げており、テクノロジーカンパニーでありながらも、人の温かさやコミュニケーションを重視する組織文化を大切にしています。事業自体が人を幸せにすることを目指しており、その実現のためには従業員自身も幸せであるべきという考えのもと、温かみのある組織づくりに取り組んでいるとのことです。
組織の壁を乗り越える秘訣を知りたい方は、ぜひ動画をご覧ください。
<「組織の壁」の動画はこちら >
未来の壁
「スタートアップが描くイノベーションの世界観-マーケットリーダーへの挑戦」
<出演者> 代表取締役 CEO 藤田 真裕
ギフト体験市場でアジアNo.1を目指して
ギフトモールの10年間は計画通り成長を遂げてきたものの、もっと速い成長も可能だったと藤田社長は振り返ります。初期の5年間は自己資金による確実性の高い経営を優先していましたが、2019年以降は資金調達を活用し、挑戦的な取り組みにシフト。これにより、よりスピード感ある成長が実現し、アジアNo.1を目指す基盤を構築しました。これからの挑戦は、既存事業の磨き上げから更なる価値を創造するとともに、今回の50億円超の資金調達を活かしてM&Aを積極活用することで非連続な成長を目指すことだそうです。ギフト体験市場でマーケットリーダーとなり、新たな文化を創造することで、より良いギフト体験を増やしていくことが次なる超えていく壁であるとのこと。
人材とイノベーションで切り開くグローバル展開
藤田社長は、成長を支えるイノベーションにはテクノロジーやデータの活用、優秀な人材の確保が不可欠と考えています。人材面では「BE HAPPY」「DEEP DIVE」「GRIT」というギフトモールのバリューに触れ、幸せを追求し深く思考しやりきる力を持つ人材を求めていると語ります。自身の挑戦としては、グローバル展開を加速し、海外売上比率を20%から35%へ引き上げることを目指しており、タイでの子会社設立もその一環とのこと。さらにM&Aを活用し、持続的に成長する企業グループを構築し、世界で通用する大きな価値を創出することを目指していると語っています。
藤田社長が語る、ギフト体験市場で乗り越えるべき「未来の壁」については、ぜひ動画をご覧ください。
<「未来の壁」の動画はこちら >
ギフトモール社は、より一層の事業成長に向けて人材採用と組織体制の強化を行っております。
ご興味ある方は、ぜひギフトモールの採用HPよりご確認ください。
・企業サイト:https://giftmallcorp.jp/
・求人一覧:https://herp.careers/v1/luchegroup