スタートアップの挑戦の歴史、その挑戦の舞台裏と経営者の物語に迫る『スタートアップの壁』。今回は、「あたらしい旅行を、デザインする。」をミッションに掲げ、海外旅行事業を展開するデジタルトラベルエージェンシー、株式会社令和トラベルの篠塚社長に話を伺いました。
【プロフィール】
株式会社令和トラベル 代表取締役社長 篠塚孝哉
2011年株式会社Loco Partnersを創業、2013年に宿泊予約サービス「Relux」を開始。17年春にはKDDIグループにM&Aにて経営参画。2020年3月にLoco Partnersの社長を退任し、2021年4月、株式会社令和トラベルを創業。同年6月には、シードラウンドで22.5億円の大型資金調達を実施。「あたらしい旅行を、デザインする。」をミッションに海外旅行代理業を展開する。2022年4月、海外旅行予約アプリ『NEWT(ニュート)』をリリース。
【What's 株式会社令和トラベル】
令和トラベルは「あたらしい旅行を、デザインする。」をミッションに、海外旅行におけるあたらしい体験や、あたらしい社会価値の提供を目指すデジタルトラベルエージェンシー。2022年4月より、海外旅行予約アプリ『NEWT』を提供開始。旅行業界における予約や管理業務のDXを最大化し、これまでになかった"かんたん・おトク・えらべる・あんしん"なパッケージツアー等を提供し、海外旅行というエクスペリエンスを通じた社会価値の創造に挑戦している。
創業:2021年4月 / 3年目、従業員数:約50名、累計調達額:22.5億円 / シード調達時
※記載の内容は2023年11月時点のもの
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コロナ禍真っ只中での「海外旅行事業」への挑戦
ー篠塚社長といえば、noteやYouTubeなどを通じて経営者としての経験や知見を発信されているところが印象的なのですが、特に反響があったテーマはございますか?
篠塚 2020年2月に公開した『【超長文】スタートアップ経営で現れる壁と事例とその対策について』や、『NEWT(ニュート)』のサービスローンチ時などのnoteは反響をいただきました。
ーまさに「スタートアップの壁」に関するテーマのコンテンツが多くの方に読まれたことになりますね。まずは、そんな篠塚社長の創業前のキャリアについて教えていただけますか?
篠塚 2007年に株式会社リクルートに入社し、旅行カンパニーに配属されました。営業職に就き、さまざまな経験を積んだ後、2011年に独立して株式会社Loco Partnersの創業に至ります。国内のラグジュアリーな旅館やホテルをセレクトした「Relux(リラックス)」という宿泊予約サービスを7〜8年ほど運営していました。その後、海外旅行事業を展開するデジタルトラベルエージェンシーである株式会社令和トラベルを2年前に設立し、現在に至ります。
ー2021年4月に創業、サービス開始は2022年4月ということで、コロナ禍真っ只中というタイミングでの挑戦でした。さらに海外旅行事業というと、大手企業がすでに高いシェアを占めている状況において、なぜこの領域にチャレンジしようと考えたのでしょうか。
篠塚 2017年にLoco PartnersをKDDIグループにM&Aすることになり、代表を退任した後に「何をやろうかな」と悶々とする日々を送っていました。その過程で、Willが大きいところとCanが大きいところの交錯点において、面積が広い分野をやらなければならないと気がつきました。
この時、Eコマースや不動産、建築、ホテル運営、さらにはロケットやゲノムなど、あらゆる産業をテーブルに並べて調べてみたのですが、なかなかその面積が広い分野を見つけられず、結果的に海外旅行事業に勝機を見出しました。
ー「令和トラベル」という社名は特徴的で、印象にも残りやすいのですが、こちらはどのような経緯で決まったのでしょうか。
篠塚 実は、ものすごく適当に決めたんですよ。まず事業を決めた後の最優先事項としては、「第1種旅行業」の登録をする必要があったことです。この要件審査の難易度が非常に高く、他のことに時間を割く余裕はありませんでした。会社名を本気で考えると半年かそこらはかかってしまう可能性もあるので、あとで変更する前提で「いったん社名をつけてしまおう」と箱だけ作りました。極論ですが、「篠塚観光」のような社名になっていた可能性もあります(笑)
ーその裏側のエピソードは貴重ですね。
篠塚 ただ、思った以上に「令和トラベル」が皆様から愛されるワードになってしまったというか、結果的に覚えていただきやすかったので、まだ社名を変えていないという状況ですね。
2度目の"Day1"にあたって意識したのは、時間の使い方
ー会社に関する話を徐々に深堀りしていきたいのですが、令和トラベルを通じて実現したい世界や成し遂げたいミッション、ビジョンといった部分について教えていただけますか?
篠塚 やるからには、新しいことをやりたいと思っていました。その想いを言葉で表現したものが、ミッションとして掲げている「あたらしい旅行を、デザインする。」です。「あたらしい」という言葉からは様々な解釈が生まれるかもしれませんが、要するに「イノベーションをちゃんと起こしていきたい」という意志が込められています。今までとは違うやり方で、旅行予約をもっと簡単にしていきたい。それがメインテーマです。
ビジョンは「令和時代を代表する、デジタルトラベルエージェンシーを創る。」です。オフィスは東京の渋谷にあるのですが、渋谷区を代表する旅行代理店を作りたいわけではありません。もっというと日本代表になりたいというレベルでもなく、広い視野で、時代を超えて社会に影響を与え続けられるような存在になりたいと思っています。
ーミッションやビジョンは、会社の核となる部分かと思うのですが、どのように考えて言語化をされましたか?
篠塚 言葉を選ぶ際には「シンプルで、誰にでもわかりやすいように表現する」ということを常に意識しています。先ほどの話と重複しますが、特に「あたらしい」というところ、言い換えると「イノベーションを起こしたい」という想いの部分にはこだわりました。
一般的に「イノベーション」というと、完全にゼロからイチを生み出すイメージを持たれがちです。ところが、シュンペーターのイノベーション理論や、ユニクロ創業者である柳井さんいわく、イノベーションとは「新結合」のことだという考え方があります。要するに、古いもの同士や、そこになにか新しいテクノロジーを組み合わせる発想こそがイノベーションだという考え方にアグリーで、これは旅行業にも応用することができます。
たとえば、ハワイやソウルに行くという発想自体は昔からあるものです。そこに対して、令和トラベルとしてデジタル技術やマーケティングの力を借りて新しい価値を生み出していくようなことを重視しています。
ー篠塚さんにとっては2度目の創業、2度目の"Day1"ということになると思うのですが、これにあたって経営者として特に意識されたことはありますか?
篠塚 まず一番重要だと思ったのは、時間の使い方です。スタートアップの社長は業務範囲が多岐にわたりますが、これを区分すると「ヒト・モノ・カネ・管理」の4つになると考えています。中でも一番時間を使わなければならないのは「モノ」、つまりプロダクトやサービスの部分で、その理由はPMF(プロダクトマーケットフィット)にあります。
さまざまな傾向やデータを分析していくと、スタートアップが潰れる理由は「モノ」がPMFしないことにあります。ちゃんとマーケットにヒットせずに売り上げが立たないとか、カスタマーやユーザーが定着しないから潰れていくとか、そういったことです。なので、フルコミットで「モノ」に時間を使いたい。
とはいえ、先ほどお伝えした4つの業務に時間を使う必要があるので、その区分をどうやって組み合わせるか、ロケーションをきれいにするかが大事だと思っています。
ー具体的に、プロダクトにはどのように時間を使っていたのでしょうか?
篠塚 開発全般です。なんの機能を載せるのか、どんなビジネススキームでいくのか、どういうサービスコンセプトなのか、どのように言葉で伝えていくべきか、なにがコアバリューになるのか。そういった、プロダクトに関連することに時間を集中させる動きが大事ではないかと考えていました。
ところが、「ヒト・カネ・管理」の部分も経営者としては意外とボリュームが多い業務です。ファイナンスや採用も必要ではありますが、これらに時間をかけすぎてもいけない。管理に関しても対応をしなければならないですが、それらに使う時間をどう減らすかを重視して動いていました。
ー時間配分を攻略するために、どのような動きをされていたのでしょうか?
篠塚 逆説的なのですが、採用をちゃんとやりました。適任者がいれば、そのポジションの業務に時間を使わなくてもよくなるので、採用をまず第一に意識しました。
「カスタマードリブン」が全ての軸に
ー前回起業された時の失敗体験を教訓として、今回の起業で生かしたことはありますか?
篠塚 失敗という表現が正しいかどうかはわかりませんが、「Relux」はすごくグロースして、サービス自体も良かったものの、そもそもターゲットがニッチであるという特徴もあったので、課題が内在化されてしまいました。「Relux」は高級ホテルに特化してキュレーションしていたので、「じゃらん」や「楽天トラベル」などの競合サービスに匹敵する規模を目指すと自己矛盾が起きてしまう。旅行というマーケットに対して、シェアを取りきれないという問題がありました。
今回「NEWT」を始める時は、最初から全てのターゲットを対象にできるようなサービスにしようと決めていました。一番マーケットが大きいところを取り込もうという話です。とはいえ、これも自己矛盾していて、「Relux」はターゲットを特化させたからこそ勝てたところもあると思っているので、どちらも一長一短あることは事実です。当事者としては非常に気づきにくい問題ではありましたが。
ー逆に「ここは前回の起業時と変えなかった」というところは?
篠塚 それはたくさんあります。やはり、カスタマーに向いて意思決定するということは全てにおいて大事にしていました。
ー令和トラベルのミッション、そして、そのカスタマードリブンを実現させるための、創業期の仲間集めについて伺わせてください。以前、「スタートアップにおいてリクルーティングは最初の関所だ」と発信されていましたが、どのような難しさがあるのでしょうか。
篠塚 創業期の採用は、極論、狼男のようにならなければならないところがあります。まだ存在していないものを「俺は絶対にデカくする」って言い切らなければならない。逆に、これを言い切れずに「うまくいくかどうか分からないんですけど......」と躊躇していると、そんな会社には誰も入りたいとは思えません。
したがって、そこはロジックがなかろうが自信を持って言い切ることが大事だと考えています。創業から2、3年がボーナスタイムだと言われているのは、それが理由ではないでしょうか。3年ほど経つと「モノ」が存在しているはずです。もしその時に「モノ」がなければ、それは社長の器不足だったり、経営能力不足であると評価されてしまう。ちゃんと「モノ」があったなら、今度はグロースの状況に応じて採用を進めていくので、自信の質が変わっていきます。
ースタートアップに向いている候補者の特徴はございますか?
篠塚 「スタートアップに向いているかどうか」という表現は、けっこう難しいと思います。同じスタートアップといってもカルチャーは各社によって異なるためです。したがって、どちらかというと「その会社に向いているかどうか」のほうが本質的かもしれません。
令和トラベルに向いているのは、当事者意識がものすごく高いメンバー。それでいて、自立駆動して事業を推進していくようなタイプは確実に向いているでしょう。自分がリクルート時代もLoco Partners時代もそういった働き方をしていたので、どうしてもその時のカルチャーに引っ張られる部分はあります。逆に、受け身で待っているようなタイプの人には向いていない可能性があります。
ー「スタートアップ」という切り口よりは、その会社に合っているかどうか、活躍できるかどうかというところが重要だと。
篠塚 そうですね。それは確実にあります。もう少し違う視点でいうと「大企業向きか、スタートアップ向きか」という特徴でも挙げられるかもしれませんね。大企業にいると、基本的に全部揃っているので、誰かに何かを聞けば答えが返ってきます。ところが、スタートアップの場合はそもそも質問をする相手がいないので、自分で解決をしないといけない。その状況を楽しいと思えるかどうかというのは、1つの分岐点かもしれません。
ー答えがない中で答えを作っていく、と。令和トラベルを始める時には、それまでに繋がりを持っている方を誘っていくような採用活動をされていたと思うのですが、どのような軸で声を掛けていったのでしょうか?
篠塚 まず、前述の4つの仕事が経営者には存在していて、そのうち自分がどこを担うべきなのかを考えると、やはり得意であるプロダクト開発だろうと。そのため、それ以外の領域に関しては早く誰かに任せるか、なんらかの方法で時間を削ぎ落としたいと思っていました。
たとえば「ヒト」の部分は「CHROがいたら良い」というところから議論を出発点として始めました。また、「カネ」の部分は、資金を小刻みに調達するよりは、一度に大きく調達すれば3年間ないし5年間は考えなくても済むのではないかと。小さな調達をしてしまうと、また1年後〜1年半後に追加の調達に向けて動かなければならないので、そのたびに時間を費やすことになります。「管理」に関しても自分が得意ではないので、専任者を早めに採用できたら楽になるのではないかと思いました。
ー今回お話を伺っている時点で、社員が50名ほどまで増え、会社の規模は順調に拡大されていると思うのですが、採用活動で何がなにがうまくいっていると思われますか?
篠塚 「ヒト」に関しては任せようとは思うものの、とはいえ自分が出るべきところは出ますし、クロージングはちゃんと自分自身でやらなければならないとは思っています。なので、実際のところは時間をものすごく使っていますね。そのことを前提としながら、会社として採用においてうまくいっていることは、「全員で採用しよう」という社風を作るようにしている点です。
現時点で50人ほどまで増えた社員の大半は中途採用で、それぞれの社員が候補者のターゲットリストを作って、スカウトメールを送ったり、その後も追いかけ続けるような採用活動をしています。
人材エージェントさんと契約して採用に力を入れる方法もあるのですが、当社の場合はそのような手段に頼らず、独立独歩で頑張っているところが強みになっています。
ー本当に「みんなで仲間集めをしていくんだ」ということですね。
篠塚 経営者が「ヒト」に時間を使わないというのは、ゼロから採用媒体と交渉したりエージェントさんの営業を受けたり、そういったことをやらないという意味です。最終面接は必ず自分で対応しますし、最近あらためてスカウトリストも全部作り直したので、そういうコミットメントはいつまでも重要だと考えています。
5段階の価値判断基準「ミッショントライアングル」
ー全員で採用していくという雰囲気や文化を、令和トラベルさんはどのように醸成されたのでしょうか。
篠塚 それに関しては、CHROの田村の功績が非常に大きいです。具体的には、事業部の定例MTGとは別に、採用のための定例MTGも事業部内で設けているのですが、リストアップを何件やったのか、何件スカウトを送ったのかといったモニタリングを徹底しています。エンジニアチームのメンバーもスカウトリストを作ったり、実際にアタックしたり、そのように全員で地道に取り組む仕組みを構築しています。
ー田村さんの話が出ましたが、CxOを採用する時に、篠塚さんはどういったことを意識されていましたか?
篠塚 まず、どのCxOが必要かという優先順位があると思います。令和トラベルの場合はエンジニアリングのヘッド、採用のヘッド、ビジネスのヘッドが必要だと考えていました。最初の頃は「ヒト」に対する部分は全部自分でやっていましたし、メールも当然自分で全て打っていました。CHROは過去の知り合いや、今まで一緒に働いていて気持ちよかったメンバーを頭の中に思い浮かべて、その候補群からアタックを始めました。
田村はリクルート時代の同期だったのですが、偶然なにかのタイミングで一緒に食事をすることがあって、久々に会ったらリクルートをすでに辞めて起業していたことがわかりました。これを機に、最初からいきなり「うちに来てよ」とオファーをしたのではなく、「ちょっと手伝ってよ」という軽い話から事業に関わってもらい始めて、次第に彼もその気になってくれたんです。
ーやはり頭に浮かんだ方をCxOの候補として挙げていたと思うのですが、もしも候補者全員から断られたら、CxOの採用を止めていましたか?
篠塚 止めることはあり得ません。結局は営業と一緒であり、事業をグロースさせることと一緒なのですが、粘り強さが全てだと思います。どんな相手であっても最後まで粘り強くアタックし続けますし、その相手とご縁がなかったとしても、次の候補を徹底的に探しに行きます。
ースタートアップとして、いきなり背中を誰か(CxO)に預けるというのは難しいことではないかと思うのですが、篠塚さんはどのようにお考えでしょうか。
篠塚 そもそも失敗前提というか、「いろいろチャレンジして失敗していいよ」ということを自分の価値観として持っているので、「一旦は任せ切る。預け切る」というスタンスです。
その上でよく会話をしているのは、OBラインについて。「ここからここはグリーン、フェアウェイ、ここからはラフだ」と。そして「ここからはOBだ」という認識をお互いに持っていれば、そのラインを超えた時に建設的な議論ができるようになります。逆に、グリーンやラフにいる間はあまり口を出さないようにしています。
とはいえ、OBラインを最初から定めるのは意外と難しいことなので、ボールを打ちながら「これはダメなんじゃないの?」とか「これは良いか?」などと試行錯誤を繰り返しています。
ーOBラインをいかに決めていくか、ということですね。
篠塚 そうですね。仕事を進めながら「これってOBなんだ」と徐々に分かっていくので。そして、この価値観の重要な基準のひとつが、やはり「カスタマー目線」です。カスタマーが負を感じたり、嫌だと思ったり、旅行を通じて不満を抱いたり、それこそ事故に繋がってしまうようなことは完全にOBラインですね。
ー令和トラベルのバリューとして挙げている言葉を、うまく意思決定にも使われているんですね。それを踏まえて先ほどの話に少し戻りたいのですが、CxOの採用基準において、「ここははずせないな」と思っているポイントがあれば教えてください。
篠塚 令和トラベルでは、「ミッショントライアングル」と呼んでいる価値判断基準があります。「ミッション」「ビジョン」「バリュー」「戦略」「戦術」という5段階の区分があって、ミッションが最上位にあります。
たとえば、戦術よりもミッションが大事だということはわかりやすいですよね。でも、戦略よりもバリューのほうが大事であるとも定めていて、つまり戦略を遂行する上で、バリューをないがしろにしてはいけないという考え方があります。
したがって、バリューと合致するかどうかというのは、組織における判断基準として強く意識しています。まずは、そこをクリアにできるか。それぞれのバリューに対して、メンバーだったらこういうレベル感、マネージャーだったら、そしてCxOだったら......というように、役割に応じてグレードが変化していくようなイメージでしょうか。
ー仲間集めにおいても、バリューは意識されていますか?
篠塚 そこは非常に意識していますね。面談や面接で会話を通じて感じ取ったり、過去の実績や仕事の振る舞いなどの情報から見えてくると思います。どのようなプロジェクトがハードだと感じたか、どのようなプロジェクトを乗り越えてきたか、チーム間でどのようなコミュニケーションを取ってきたか。そういった話を通して、その回答のレベルによって本人の価値観が見えてくることがあります。
その中で、やはり言葉の端々にオーナーシップに欠ける発言が出る方も当然いらっしゃいますし、そういった場合に「うちのバリューと違うかもな」と気づくことがあります。もちろん、逆に「これはフィットしてるな」と気づくこともありますが、本当にケースバイケースです。
ー創業期のスタートアップの経営者がやるべき採用活動について、最後にぜひお聞きしたいです。
篠塚 とにかく汗水垂らす。以上です。どこにでも会いに行きますし、誰にでも会いに行く。やはり徹底的に打席に立つというところですね。人によっては打率をすぐに上げようとしてしまうのですが、それよりも「打席数を100倍にするにはどうしたらいいんだろう」ということをとにかく考える。その次に打率を考えればいいという順序です。そこが大事なのではないかと。
ーありがとうございます。後半では、令和トラベルのみなさんにも話をお聞きしながら今まで乗り越えてきた壁について迫っていきたいと思います。